3月25日から27日にかけて、国際学生科学技術フェア(Intel ISEF)2018に日本代表として派遣される高校生のための研修会を、グーグル合同会社にて実施しました。日本サイエンスサービス(NSS)は、研修プログラムの企画立案ならびに、ISEF経験者としての視点からファイナリストにアドバイスを行いました。また、本研修会にあたってはETG (Enterprise Training Group)及びGoogleのスタッフにもボランティアとしてご参加いただきました。研修会に参加したファイナリストは、昨年12月に開催された第61回日本学生科学賞およびJSEC2017でその研究成果を評価され、今年5月にペンシルベニア州ピッツバーグで開催される国際学生技術フェア(Intel ISEF)2018に日本代表として派遣される高校生23名です。
初日は、NSSスタッフからIntel ISEFにおける審査形式の確認、効果的なポスター作製とプレゼンテーション方法についてパネルディスカッション形式での説明がありました。特にポスターやプレゼンに関してはIntel ISEF独特の工夫が必要であるため、ファイナリストたちは終始熱心に質問をしていました。その後は各ファイナリストが自己紹介を兼ねた研究紹介を行い、お互いの研究内容についての理解を深めました。最後にはNSSスタッフと一緒に論理構成を確認した後、英語の発表原稿の作成に取り組みました。研修会終了後はGoogleのオフィス見学およびファイナリスト交流会が行われ、それぞれが充実した時間を過ごしたようです。ホテルへ帰った後もファイナリストたちは妥協することなく英語の発表原稿を丁寧に推敲し続けていました。
2日目午前中は、ネイティブスピーカーの講師による英語のチェック、NSSスタッフとの議論、想定質問の準備などを通して、ファイナリストのスキルアップを図りました。また、簡易ポスターを前にして実際に発表、質疑応答の練習を行いました。途中、Intel ISEF出場者による英語での質疑応答対策についての説明では、すぐに使える英文などファイナリストたちにとってとても役に立つ内容だったようです。質疑応答でのやり取りに苦戦する場面もありましたが、「3~5問の質問に対して完璧に返答する」という本研修会の目標に向けて全員が真剣に取り組みました。今年はスピーチ原稿作成の進みが早く、質疑応答に多くの準備時間を割くことができました。終盤は、NSSスタッフ及び講師から説明された効果的なフレーズを時折織り交ぜながら英語で議論し、最終日の発表に向けて入念な準備を行いました。
最終日には、本番と同様に英語でプレゼンテーションと質疑応答を実施。ネイティブスピーカー、NSSスタッフ、Googleのボランティアからのフィードバックを得て、各プロジェクトが渡米までに克服すべき課題が明確になりました。
研修プログラムの結びとして、NSSスタッフの進行のもと、科学技術振興機構、日本科学協会、Googleの来賓をお迎えして2018年派遣団の結団式を行いました。ご支援くださっている皆様より、日本代表生徒に対する激励のお言葉をいただき、ファイナリストたちは世界の舞台での活躍をそれぞれの胸に誓ったことと思います。彼らがIntel ISEFを最大限に楽しみ、素晴らしい成果とともに帰国できることを心から願ってやみません。
主催:特定非営利活動法人日本サイエンスサービス
協力:朝日新聞社、ETG(Enterprise Training Group)、グーグル合同会社、読売新聞社
ボランティアスタッフ:23名